2015年12月31日木曜日

鑑賞 日本の美術(後半部分)

室町時代以降~現代の美術についてまとめます。

室町時代の美術には、当時日本に伝わってきた禅宗の影響があります。雪舟の描いた水墨画は中国に学び、独自の境地にまで至った画風です。中でも秋冬山水図が有名です。建築では足利義満が建てた北山文化の鹿苑寺金閣(金閣寺)があげられます。足利義政の建てた慈照寺銀閣(銀閣寺)は東山文化を代表する書院造の建築です。禅宗様の様式も有します。こうした様式は今の日本の和風建築にも連綿と受け継がれています。

桃山時代には、武家と豪商の絢爛豪華な様式がもてはやされました。絵画は障壁画が描かれました。長谷川等伯の松林図屏風は屏風絵として描かれました。建築では天守閣をもつ城郭建築が発達しました。姫路城は城の全域が残る最大のものです。

江戸時代には、
元禄文化…大阪の商人や町人を中心にした上方文化
化政文化…江戸の町人を中心にしたしゃれやこっけいを楽しむ文化
に時期によって分けられます。元禄期に菱川師宣をはじめとして浮世絵が描かれるようになり、化政期になると版画として多く刷れるようになり庶民に広がります。喜多川歌麿美人画)、東洲斎写楽(役者絵)、安藤広重、葛飾北斎富嶽三十六景)など、のちの西洋の印象派以降の画家たちにも大きな影響を与える作品を残しました。絵画では狩野派の狩野探幽(御用絵師)、俵屋宗達風神雷神図屏風尾形光琳が知られます。円山応挙(円山四条派)、与謝蕪村(文人画)、建築では桂離宮や二条城が有名です。

明治期以降の美術
西洋美術が流入し油絵の技法が広まります。そして日本の美術がフェノロサ岡倉天心などによって見直され復興します。

横山大観、橋本雅邦、狩野芳崖などの日本画家や、高橋由一、黒田清輝、岸田劉生などの洋画家が活躍しました。彫刻では高村光雲などが知られています。




日本美術全集1 日本美術創世記 (日本美術全集(全20巻))

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