2015年12月9日水曜日

画材の説明 特に絵を描く材料

絵を描く際にはさまざまな材料があります。よく使うもの、あまりなじみがないものまでいろいろです。表現を充実させるためにいくつか知っておくとよい材料についてまとめました。

(1)鉛筆
普通の字を書く鉛筆よりもやわらかくて濃い色の出せるものを用います。代表的なものには黒えんぴつがあります。本来は9H~6Bまでありますが、よく使うのは2B~4Bです。Bにつく数字が大きいほど柔らかい芯になります。

(2)コンテ
デッサン用のクレヨンのことです。鉛筆よりも柔らかく、濃淡をしっかり出すことができます。もとはフランス語で、18世紀にフランス人のコンテが発明しました。デッサンやクロッキーによく使います。鉛筆のような形のものや芯だけのものがあります。

(3)木炭
木の枝などを蒸し焼きにしてできた炭です。石膏デッサンによく使います。真っ黒の状態から、塗り残すと白まで多段階の階調や立体感を出すことできます。パンの白い部分や練り消しゴムで消します。木炭で描いた部分を指でこする技法もあります。

(4)ペン
細書きのペンを使うことで独特の線画を描くことができます。または竹や木を削って尖らせて、証券用インクや万年筆用インクをつけて描くと独特の筆触を出すことができます。

(5)クレヨン・クレパス
クレヨンには顔料やろうを含みます。クレパスはクレヨンとパステルの中間ぐらいの柔らかさを持ちます。クレパスは日本でつくられたものです。

(6)パステル
パステルは顔料にアラビアゴムなどを固めたものです。西洋で古くから使われてきました。やわらかいので強弱を出しやすく様々な線や描法で描くことできます。線もソフトでパステル用紙との相性がよく、独特の鮮やかな色調となります。

(7)墨
油を燃やしたすすを集めて膠で固めたものです。水墨画ではさまざまな墨が使われます。すずりで水とともにすって使います。濃淡やぼかし、さまざまな描き味を出すことができます。

(8)透明水彩絵の具
顔料をアラビアゴム、グリセリンなどと混ぜてつくります。透明なため下地の紙の色で様々な効果が出ます。

(9)ポスターカラー
顔料にグリセリンを加えて作る不透明絵の具。水に溶いて使いますが、水の分量を少なくすると、むらなく塗ることができます。

10)不透明水彩絵の具
顔料にアラビアゴムを少量だけ加えて作るので(8)のようにはならないで不透明になります。

11)アクリル絵の具
顔料にアクリルの樹脂を混ぜてあります。最近の水性ペンキと同じような性質を持ちます。水に溶いて使え、乾くと水に耐えるようになります。不透明で重ね塗りをすると下の色を隠すことができます。

12)油絵の具
顔料にアマニ油を加えてつくります。乾燥に時間はかかりますが、発色が鮮やかで乾くと堅牢な面をつくります。固まる樹脂が入っていますのでほぼ塗ったときの状態のつやのある色を保つことができます。

13)色鉛筆
顔料に、ろう、粘土、ゴムなどを混ぜてつくります。普通は鉛筆の形になったものを用います。

14)日本画用絵の具
天然の石を砕いて粉にした絵の具に膠(にかわ)液を加えて指でといて使います。岩絵の具ともいいます。


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