2016年1月22日金曜日

日本画の膠(膠)の溶かし方

日本画は、岩絵の具を紙などに定着させるために、膠を溶かしたもの(膠液)を使って絵の具を溶きます。これによって画面にしっかり絵の具をのせることができます。

乾かすとその上から何度も重ねて絵の具を置く事ができます。それには正式には固体の膠を溶かす準備を絵を描く前に行います。最近はこの膠を溶いた膠液を市販品で売っています。これを使うことでこの操作を省くことができます。

膠は動物の皮などから抽出したものです。食品ではゼラチンが最も近いといえるでしょう。固体の膠はペンチなどで適当な大きさに切り、水に浸してふやかします。このあと電熱器の上などでゆっくりと弱火で溶かします。溶けたあとは60℃以下で解けている状態を維持します。これで岩絵の具を溶くことができます。

できた膠液は冷蔵庫で3日ぐらいは使えます。したがってこの操作を面倒と思う方は、市販の膠液の使用をおすすめします。

日本画を描くときには、この膠液を保温する電熱器などを準備してその上に置いて使います。膠液は暑いときは少し濃いめにつくり、寒いときは少し薄めにつくります。絵の具の粒子を包むように筆ですくい上げるようにして、紙の上に持って来ます。


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