2016年2月17日水曜日

日本の伝統的な色 (その2)

日本には周りの身近な自然から取り入れた伝統的な色がいくつかあります。どの色も落ち着きのあるいい色です。やはり日本の風土や自然に根付いて親しまれたものが多いのだと思います。
ミニシクラメン

それではネット上でどれだけ再現できるかどうかわかりませんが、いくつか代表的な色について紹介したいと思います。「え~これ違うよ」という方もいらっしゃると思いますが、私の能力では画面上に表現できる精一杯です。どうかお許しを。鶯(うぐいす)色など表現できるものなのでしょうか。

こうして見ると、言葉の語感や音も美しいです。しかし文字の読みや書きも難しいものが多いですね。色の後ろの言葉はあくまでわたしの感想です。

茜(あかね)色:アカネの根で染色したときの色。ややしずんだ赤というところ。

藤(ふじ)色:藤の花の色。

瑠璃(るり)色:七宝のひとつで青いの宝石の色、紫色を帯びた藍色でしょうか。

茜色,藤色,瑠璃色


緋(ひ)色:濃い明るい赤のことです。濃い紅色。

蒲(かば)色:ガマ(蒲)の穂の色です。赤みを帯びた黄色です。

鶯(うぐいす)色:ウグイスの背中の色。緑に茶と黒を混色した感じ。うぐいす茶。
緋色,蒲色,うぐいす色


青竹(あおたけ)色:文字通り青い竹の色。

琥珀(こはく)色:木の樹脂が固まったものの色。紅茶の飴のような色。

萌黄(もえぎ)色:ネギの萌え出るような青と黄色の間。黄緑かな。
青竹色,琥珀色,もえぎ色


浅葱(あさぎ)色:うすいネギ、葱(き)の葉の色のこと。うすい藍色、水色のこと。

縹(はなだ)色:うすい藍色のこと。露草の異称が縹草なのでツユクサの花の色かな。

黄蘗(きはだ)色:ミカン科のキハダの樹皮で染めた色。鮮やかな黄色です。


浅葱色,はなだ色,きはだ色

2016年2月13日土曜日

イラストを色鉛筆で描く

手っ取り早く、お金も手間もかけずにイラストを書いてみたいという方には色鉛筆画がおすすめです。
スイセン

私も最初は色鉛筆かぁと、少しマイナスイメージに近いものを持っていましたが、描いてみると結構奥が深いことがわかってきました。

もちろんデッサンやクロッキーの基本を行いつつ行ったほうが、自分の思うように描けるようになるのには近道でしょう。しかし、自分の想いを自由に描くのであれば、多少の絵のゆがみや矛盾をあまり気にしないで、好きなだけ時間をかけて描くことができます。

色鉛筆画のコツは、最初はうすい鉛筆で下書きをするといいですが、その後は気に入った色でその下書きをなぞるように、あるいは、色の面を作っていくように、極めて薄い色を塗り重ねていくことです。

以下のようにさまざまな色の色鉛筆について、ぼかしたり、重ねたりの練習をしてみるとどのくらいの調子で置いていくとよいかつかめるようです。


いきなり濃い色を置くことはかえって元に戻しにくいこと(ある程度消しゴムで消せますがなるべく使わないで描きます)になりがちです。したがって、薄過ぎるかなあというぐらいがベストです。そして気に入った色あいや組み合わせ、雰囲気が出つつあるようなら、次第に濃い色を重ねていきます。

色の濃淡もそうですが、明暗についてもそうです。いきなり暗い色では、調子の段階をとりにくくなりがちです。明るい色からだんだん暗い色に(しかも最初は薄めに)していくとうまくいくようです。

こうして描いた一例です。



2016年2月11日木曜日

日本の美術(後半)の練習問題

室町時代以降の美術についての練習問題です。試験などで利用してください。

問1.次の文は室町時代から安土桃山時代の日本の美術に関する文です。( )に適語を入れよう。

室町時代の美術には、当時日本に伝わってきた( ① )宗の影響があります。( ② )の描いた( ③ )画は中国に学び、独自の境地にまで至った画風です。中でも秋冬山水図が有名です。

建築では足利義満が建てた( ④ )文化の鹿苑寺( ⑤ )があげられます。足利( ⑥ )の建てた慈照寺( ⑦ )は東山文化を代表する( ⑧ )造の建築です。①宗様の様式も有します。こうした様式は今の日本の和風建築にも連綿と受け継がれています。

桃山時代には、武家と豪商の絢爛豪華な様式がもてはやされました。絵画は( ⑨ )画が描かれました。( ⑩ )の描いた松林図屏風は屏風絵として描かれました。建築では天守閣をもつ城郭建築が発達しました。姫路城は城の全域が残る最大のものです。

答え ①禅 ②雪舟 ③水墨 ④北山 ⑤金閣 ⑥義政 ⑦銀閣 ⑧書院 ⑨障壁 ⑩長谷川等伯

問2.次の文は江戸時代から明治時代の日本の美術に関する文です。( )に適語を入れよう。

江戸時代には、
(1)( ① )文化…大阪の商人や町人を中心にした上方文化
(2)( ② )文化…江戸の町人を中心にしたしゃれやこっけいを楽しむ文化
に時期によって分けられます。

元禄期に菱川師宣をはじめとして( ③ )絵が描かれるようになり、化政期になるとこの③絵は、版画として多く刷れるようになり庶民に広がります。喜多川歌麿(( ④ )画)、東洲斎( ⑤ )(役者絵)、安藤広重、葛飾( ⑥ )(富嶽三十六景)など、のちの西洋の印象派以降の画家たちにも大きな影響を与える作品を残しました。

絵画では狩野派の狩野( ⑦ )(御用絵師)、俵屋宗達の( ⑧ )図屏風、尾形( ⑨ )が知られます。円山( ⑩ )(円山四条派)、与謝蕪村(文人画)、建築では桂離宮や二条城が有名です。

明治期以降の美術
西洋美術が流入し油絵の技法が広まります。そして日本の美術が( ⑪ )や岡倉天心などによって見直され復興します。

横山( ⑫ )、橋本雅邦、狩野( ⑬ )などの日本画家や、高橋由一、黒田( ⑭ )、岸田劉生などの洋画家が活躍しました。彫刻では高村( ⑮ )などが知られています。

答え ①元禄 ②化政 ③浮世 ④美人 ⑤写楽 ⑥北斎 ⑦探幽 ⑧風神雷神 ⑨光琳 ⑩応挙 ⑪フェノロサ ⑫大観 ⑬芳崖 ⑭清輝 ⑮光雲


2016年2月9日火曜日

原始・古代美術に関する練習問題

原始・古代の美術についてひと通り学習できたら、次の問題で確かめをしてみるといいです。


1.次の文の( )に適当な語句を入れよう。
原始時代の旧石器時代に、狩猟の様子あるいは豊猟を願った絵として、各地に洞窟画が残っています。なかでもフランスの( ① )の洞窟には力強い表現で動物などが躍動的に描かれています。そしてスペインの( ② )の洞窟にも活き活きとした動物の姿が描き出されています。

新石器時代になると農耕や牧畜が始まります。すると巨大な巨石建造物が作られました。イギリスの( ③ )はそうした遺跡のひとつです。

ちょうどその頃の日本では、人々は採集や狩猟の生活をしていました(縄文時代)。この時代に作られた( ④ )土器の中には、伸びやかで躍動感に満ちたものがあります。また土を焼いて作り祈りの意味もあるとされている( ⑤ )は優れた装飾性を備え、日本の美術の源流といえます。

大阪万国博覧会の会場の「太陽の塔」を作成したことで知られる岡本太郎は、この④土器の力強い表現に圧倒され、のちの作品の着想を得たといわれています。今も現代人の心を打つ力をこの時代の文化は有しています。

自然に恐れを持ち、その一方でそれに対抗しようとしたり、恭順したりして生きてきた古代の人々の生きることへの( ⑥ )を表しているのではないでしょうか。

答え ①ラスコー ②アルタミラ ③ストーンヘンジ ④縄文 ⑤土偶 ⑥願い 

2.次の西洋の古い文明の美術に関する文の( )に適当な語句を入れよう。

農耕や牧畜が始まると作物の豊作を願う宗教的な側面が文化に表れてきます。古代( ① )の美術は、たくさんの絵や文字が残されています。当時の生活や文化の様子が活き活きと絵から伝わってきます。絵としては独特で形式的な表現です。

古代( ② )では、人間の美の理想を追い求めました。それは人間を表す上でも反映されました。「ミロの( ③ )」などはそれを象徴するものです。

古代( ④ )の美術では、②の美術の影響を色濃く受けています。政治家や皇帝の大理石の像が作られ飾られました。のちの中世期において文芸復興といわれ、古代のこうした文明の人間尊重の文化を模範とした( ⑤ )の時代の文化に強い影響を与えました。

答え ①エジプト ②ギリシャ ③ヴィーナス ④ローマ ⑤ルネサンス 


2016年2月8日月曜日

レリーフの作り方の練習問題

レリーフを作っている学校もあることでしょう。ひと通り学習したら、以下の問題で理解できているか確かめましょう。

1.次はレリーフに関する文です。( )に適語を入れよう。
レリーフは( ① )ともいいます。ほぼ平面に当たる面に形が浮き上がるように彫っていくものです。彫刻の( ② )彫りとは違います。


レリーフの彫りの深さによって次のつがあります。
(1)( ③ )
(2)中肉
(3)( ④ )
(4)肉合彫り
それぞれ深さにちがいがありますが、(3)は最も彫刻の彫りに近い形状です。(1)はほんのわずかに彫るだけで立体的に見えるようにします。(4)は( ⑤ )面を掘り下げるようにします。

レリーフで奥行きを表現する際には、なるべく立ち上がる部分を( ⑥ )に近くなるようにします。上の表面の部分はなるべく平らな( ⑦ )面にするようにします。


答え ①浮き彫り ②丸 ③薄肉 ④高肉 ⑤平 ⑥垂直 ⑦平


2.次はレリーフの一般的な作り方です。正しい順番に記号を並べよう。
木の板でレリーフを作る手順について順番に書いていきます。

)光のあたり具合で立体の様子に間違いがないか確かめ細かなところを仕上げます。
(2)木の板にスケッチを写します。
)対象になるものをよく観察してスケッチを描きます。
)背景を彫り下げるように削り、次に深くなる部分についてります。


答え (3)→(2)→(4)→(1)









2016年2月7日日曜日

人物画のポイント クロッキー

以前に人物画については簡単に触れました。さらにその第2回です。人物は一番身近でありながら、なかなか対象として描こうとすると、静物画と違って難しい面があります。

クロッキーはおすすめ

何しろ相手は生きた人間ですから感情もあればそのときどきで表情も変わります。そして同じ姿勢を長時間とることは非常に困難です。


こんなこともあって人物を絵の対象にするのはなかなか取り組みが容易でないと、二の足を踏んでいる人もいるでしょう。

そんなときはクロッキーがおすすめです。むしろ描く時間を短くしてしまいます。場合によっては2,3分でもよいです。そのほうがポーズをとってくれている人も楽ですし、描くほうも気兼ねもそれほど要りません。

もちろん、ポーズをとってくれている人への心遣いは最も必要なことです。それにも増して時間が限られていますから、ポイントをつかんでいないとあっという間に時間が来ます。したがってそれだけ、ポイントを捉える力が養われます。

クロッキーのポイント


人物を捉えるのに必要な要素については前回で触れました。全身を骨格あるいは立体物の組み合わせで捉える考え方です。それから各部分の長さの比を的確に捉えることです。それさえ守れば、いっさい消しゴムなど使わないで、その人のもつ雰囲気を捉えることができるようになってきます。

もちろん短時間ですから、顔の目や鼻などのパーツの細かいところは省略しても構いません。指などもそうです。したがって、大きなかたまりの動きや方向などがしっかりつかめているかを目標にします。

クロッキーは毎日、あるいは時間の許す限り継続すると、それなりに効果が出てきます。最初の頃と、1ヵ月経ったときの自分の絵を比べてみるとその出来の違いにきっと驚くと思います。


2016年2月5日金曜日

西洋の美術の練習問題

西洋の近代美術史が試験範囲の人もいるでしょう。まずは学校から与えられているプリントなどでよく学習してから、理解できているか以下の問題を解いてみてください。

1.次は西洋の近代美術に関する文です。( )に適当な語句を入れよう。

近代の美術は18世紀のフランス革命以降から19世紀のイギリスの産業革命の頃に大きく変化していきました。この理由は( ① )社会が成立してその社会が発展するにつれて美術も大幅に変化しました。

主にこの時代には美術は、( ② )主義、ロマン主義、( ③ )主義の3つにわけることができます。そして19世紀末の( ④ )主義へとつながっていきます。そして象徴主義や( ⑤ )主義の絵画へと変化していきます。

答え ①市民 ②新古典 ③写実 ④印象 ⑤後期印象

2.次の文はそれぞれ近代の西洋美術の絵画の各派(主義)に関する文です。それぞれの派(主義)名を答えよう。

18世紀の後半、フランスを中心に古代への回帰がみられました。とくに古代ギリシャやローマの美術の形式美や写実を重視する風潮がみられました。アングルの「オダリスク」などがその代表です。

18世紀末から19世紀にかけて、異国情緒や神秘的なものが好まれるようになりました。ヨーロッパを中心に広まりました。主の画家には「民衆を率いる自由の女神」を描いたドラクロワなどがいます。

実際の世界をありのままに描くことを重視する絵画です。クールベはその代表的な画家です。「波」などの作品があります。

パリの近郊のバルビゾン村で活動した画家集団です。農民の生活などをありのままに描きました。ミレーの「落穂拾い」が有名です。

屋外の明るい光を主眼に、周囲の情景を表現しました。モネ「睡蓮」、「印象・日の出」ルノワール「ムーラン・ド・ラ・ギャレット」などがその作品です。

印象派の画風をさらに個性的に発展させました。ゴッホ「ひまわり」、セザンヌ「サント・ヴィクトワール山」、ゴーギャン「タヒチの女」などです。

答え ①新古典主義 ②ロマン主義 ③写実主義 ④バルビゾン派 ⑤印象派 ⑥後期印象派


2016年2月4日木曜日

西洋の美術

近代の美術は18世紀のフランス革命以降から19世紀のイギリスの産業革命の頃に大きく変化していきました。この理由は市民社会が成立してその社会が発展するにつれて美術も大幅に変化しました。

主にこの時代には美術は、新古典主義、ロマン主義、写実主義の3つにわけることができます。そして19世紀末の印象主義へとつながっていきます。そして象徴主義や後期印象主義へと変化していきます。

新古典主義
18世紀の後半、フランスを中心に古代への回帰がみられました。とくに古代ギリシャやローマの美術の形式美や写実を重視する風潮がみられました。アングルの「オダリスク」などがその代表です。

ロマン主義
18世紀末から19世紀にかけて、異国情緒や神秘的なものが好まれるようになりました。ヨーロッパを中心に広まりました。主の画家には「民衆を率いる自由の女神」を描いたドラクロワなどがいます。

写実主義
実際の世界をありのままに描くことを重視する絵画です。クールベはその代表的な画家です。「波」などの作品があります。

バルビゾン派
パリの近郊のバルビゾン村で活動した画家集団です。農民の生活などをありのままに描きました。ミレーの「落穂拾い」が有名です。

印象派
屋外の明るい光を主眼に、周囲の情景を表現しました。モネ「睡蓮」、「印象・日の出」ルノワール「ムーラン・ド・ラ・ギャレット」などがその作品です。

後期印象派
印象派の画風をさらに個性的に発展させました。ゴッホ「ひまわり」、セザンヌ「サント・ヴィクトワール山」、ゴーギャン「タヒチの女」などです。

印象派や後期印象派の画家たちに、日本の浮世絵は多大な影響を与えました。これをジャポニズムといいます。


2016年2月1日月曜日

日本古来の「かさね」の色

日本には古くから染物や染料で好まれた色があります。源氏物語にも様々な装束の色や「かさね」の表現があります。

たとえば「桜のかさね」とは紅梅の色の布に紗のような透ける布を重ねて、紗を通して下地の紅梅の色が、桜の花びらのような淡い桃色に近い色として微妙な色みの表現がなされています。季節ごとにこうした色の装束をつけて、季節感をあらわし、楽しんだようです。

このような色使いはかさねの色目(いろめ)といわれます。四季の目書くな日本ならではの日本人の感性が感じられます。

ほかにも「萩のかさね」や「雪の下のかさね」など色もそうですが、語感も日本的で何とも奥ゆかしく感じられます。

下図は「桜のかさね」です。

桜のかさね


かさねの色目―平安の配彩美 (京都書院アーツコレクション―色彩 (4))