2017年9月19日火曜日

ドライポイントについて

凹版のドライポイントは、じっくりつくることのできる版画の方法のひとつです。

同じく凹版で、エッチングという手法もありますが、薬品を使ったり、手順が多かったりで少し難しいです。

その点、ドライポイントは塩化ビニールなどのうすい板を、先がとがったニードルで彫るという簡便さがあります。

しかも下書きした線にしたがって彫りすすめられます。さらに彫ったところにインクが入るので、刷り上ったもののイメージを予想しやすいです。

ニードルを使うので、非常に細かく、そして表現力豊かに彫り上げることができます。彫ったところが輪郭線のように黒く表現されます。

彫る際のニードルの使い方にコツがあります。インクをしっかり彫った場所にいれるためには、ニードルをしっかり立てて使うようにします。

凹版ですから、彫った場所にインクが入ります。したがって彫っていないところは白く抜けるべき場所です。

余分なところについたインクをしっかりふき取ってから、彫った場所だけにインクが残るようにします。

そして、紙とともにプレス機にかけて版を刷ります。刷る紙は湿らせておき、インクを吸うようにしてプレス機にかけます。

ドライポイントは、版を直接彫りますので直接法といいます。彫りが十分でないと感じた場合にはさらに版を彫り、もう一度インクをつけてプレス機にかけるようにします。

0 件のコメント:

コメントを投稿